耳を澄ますこと 夜空に向かい耳を澄ますこと
都市のノイズに向けて耳を澄ますこと すべてはそこから始まった
幽明の時の彼方の微かな葉ずれの音 葦の葉が揺れている音
遠い未来 アジアのどこか
葦で編まれた小舟の伝説はそこから始まった
2年の封印を開く「十月劇場」渾身の総力テント芝居!!
【公演】十月劇場
1991年
【出演】小畑二郎 米澤牛 砂拉三駄 童丸 井里入鹿 大山幻太 松本三弥(声の出演)
石川裕人 絵永けい 中也こう 真名古なこ 佐々木宙 元気ぐりこ 渋谷久美子
撮影 大槻昌之
『静かに「夏の思い出」が流れている。
ゆるやかな光。
かすかにそよぐ風。
五月の風。
駅のプラットホーム。
前の駅、この駅、次の駅を示す看板の文字は
はっきり読み取れない。
ひとりの年老いた女が、日傘をさし、大きな
ボストン・バッグに腰を掛け、眼鏡の度を合
わせながら小型の本を読んでいる。
女は腕時計を見ようと腕をのばしたが、その
手首に腕時計はない。
線路の彼方を宛てどなく見ていたが、再び本
を読みだす。(前文より)』
演劇ユニット石川組 第1回公演
『 隣の人々 静かな駅 』
作 石川裕人
演出 横山真
アドバイザー 小畑次郎(他力舎)
出演 絵永けい、宿利左紀子、片倉久美子、長谷野勇希
Comments